ADLが上がらないのを病棟のせいにしてませんか?

理学療法

どうも、kachanです。

以前にこんなツイートをしました。

今回はこれについて深掘りしていきます。

いくら頑張っても意味がない

僕は約4年ほど回復期リハビリテーション病棟に所属していました。そこであった出来事ですが、

スタッフのやる気がない
スキルが低すぎる
自己研鑽しない人ばかり

みたいな感じでした。

いや、もう最悪でしたね。

もちろん、そんな人ばかりではなかったですが、それでも大多数がそうでした。特に長年そこにいる人は特にひどかったですね。

そんな中で過ごしていたら、こんなことを思うようになってました。

『いくら頑張っても意味ないな』

いくら頑張って患者さんのADLを上げても、それをやる介護士、看護師がやる気がなくてめんどくさいっていうのを理由に適当にやったり、やったふりだけしたりなど酷かったですね。

そんな毎日を過ごしていたので、はっきり言って他のスタッフと上手くコミュニケーションはとれてなかったです。

人のせいにする前にまずは自分ができることをしなさい

そんなこんなで腐ってた自分に対して、先輩からこんな言葉をもらいました。

『文句言う前に、自分でできることやりなさい』

その当時は「自分でできることって全部やってるよ!」って感じでしたが、それは不十分だったのです。

『なんで、スタッフはめんどくさいって思うと思う?』

『なんで、みんなやる気がないと思う?』

当時の自分はそれは個人の問題だと思ってました。その人の性格がそういうものであり、それは変わらないものだと思っていたからです。

もちろん、それを否定はされなかったですが。

『じゃあ、ただ仕事を増えやしてくるだけの奴ってどう思う?』

と言われました。

そりゃ最悪ですよね。ただ仕事を持ってくるだけの奴なんてはっきり言って迷惑なだけです。

『それに、目標や目的がわからないままやれって言われたらどう思う?』

それも嫌ですよね。理由もわからない、先も見えないではやる気はでないです。

その話を聞いて、僕は納得しました。

専門職としてちゃんとみんなに未来を見せているか

僕に足りなかったのは

  • 提案だけして、メリットの提示ができてなかった
  • やったことで得られること、みんなで共通の目標や目的を持つこと

つまり、

例えば、トイレで尿便意がない人に対して、定時誘導っていうのをして便器に座るっていう行為を日常的にさせることでゆくゆくは自分で行ってもらえるようになりますよ、という話が足りなかったのです。

歩行であれば、今は見守りかもしれないけど、様子を見て問題なければ自立にしますよ。という話が足りてなかったのです。

スキルが足りないなら教えればいい

他にもこんなことを言われました。

『やったこともないことをやれと言われて率先してやると思う?』

そのときの僕の考えでは、みんなそれぞれ勉強してきているのだから介助方法というのはみんなしっているものだと思っていました。

そして、できないなら自分で勉強してできるようになっておく物だとも。

けれど、それは間違っていました。

みんな習ったのかもしれませんが、
車いすの移乗介助一つ取っても全然できてなかったのです。

そこでそれぞれに話を聞くと、

『習ったけど、よくわからなかった』

『習った通りにやってるけど、上手くいかない人がいる』

みたいな感じです。

さらに深く聞いていくことで分かったことがあります。

それは、みんな自分に合った介助方法の選択が出来ていない上、相手の特性を理解した上での介助方法の選択ができていないっていうことです。

例えばですが、150cmの女性と180cmの男性ではもちろん介助方法が同じなわけがないです。

さらに、病棟には片麻痺の人もいれば、骨折の人もいます。その色々な人に対して自分の身体の特性を理解した上で介助方法を選択する。

普通に考えて、一般の人には難しいですよね。そりゃ力任せの介助になって、腰を痛めるし、めんどくさいしベッドで寝かせておくほうが管理が楽ってなるのもうなづけますよね。

これで問題点が明確になりました。あとはその問題を解決するだけです。

病棟のADLを上げるためにセラピストは知識と技術を提供すべき

僕ら理学療法士・作業療法士はいわば動作のプロです。介助方法や環境設定を考えるのは得意といっていいでしょう。

なので、病棟のADLをあげるために、その知識と技術を提供することが僕らのできることだと思います。

僕のしたことと言えば、デモンストレーションとして必要な患者さんのトイレ動作の介助方法を見せてみんなに伝達したり、定期的にセミナーを開いてよく見る疾患の人の良くなる過程の話からどういう流れでADLを上げていくか、どういう目線で患者さんを見ればよくなっていくかなどなど色々なことをしました。

ほんとに大変だったなと思います。時には個別で人それぞれに合った介助方法を指導したり、理学療法士的な視点を教えて、軽い動作観察ができるようにし、セラピストとの情報交換をしやすくしたりしました。

中には、介護士から理学療法士になろうとする方が現れたり嬉しい出来事がありました。

ここで気づいたことは、『やる気がない』『めんどくさがってる』というのは表面上のものだったんだなっていうことです。

こうやって、ちゃんと自分からできることを提供すればみんな答えてくれます

わりと、この問題も

『ただ何を勉強すればいいかわからなかっただけ』

『どの方向性で頑張ればいいかわからなかっただけ』で、根は良い人ばかりでした。

最後に

この経験で僕が気づけたことは今でもとても大きなものになっています。
僕らは動作のプロとしてできる限りのことをすべきだと思います。

もちろん、それでも変えることができないこともあると思います。

けれど、それでも自分が出来ることはすべてやるべきだと思います。
それは、きっと自分の成長にもつながりますし、意外な形で報われることもあります。

患者さんのためにも考え続け、その思考をチームみんなで共有し、知識や技術を分け合えるセラピストにみんななってほしいと思います。

今回はこれで以上になります。

次回もよろしくお願いします。