理学療法だけでは人は治らない

理学療法

どうも、kachanです。

今回は、患者さんから言われたことで色々と思い出したり、言いたいことが出たので話をします。

患者さんから「リハビリを一生懸命やってるのに良くならない」と言われました。

クレームではないですが、デイサービスに来ている患者さんで、その時はたまたま、僕があたりました。そんなときにぶつけられたものです。

こっちからしたら、担当でもない初の患者さんで経過も知らないし、ざっくりこんなことやっといてみたいな感じに振られた人なので「そうなんですかー、大変ですね。また担当に言っときます」みたいにしか返しませんでした。

真面目にしっかり話を聞いて答えたほうが良かったのでは? と思う人もいますが、

担当の先生の意向もありますし、ほとんど情報を知らないままで答えるのは不誠実だな、と思ったのでいらん事言わなくて正解だったと思ってます。

ですが、けっこうこういう勘違いをしてる人って多いなって思います。

理学療法だけでは人は治りません

むしろ、それ以外のほうが大事です。

これは新人・学生のセラピストにも言いたいことで、よく「患者さんが治りません」「よくなりません」みたいな悩みや不安を言われますが、理学療法を魔法とかと勘違いしてるんじゃないかなって思います。

こういう患者さんや新人・学生セラピストに多いのは、まずリハビリテーションの意味を間違えているということです。

リハビリテーションとは?

チーム医療イメージ

まず特に日本人は勘違いしていますが、リハビリテーション=機能回復訓練ではありません。それはほんの一部でしかありません。

リハビリテーション(Rehabilitation)は、re(再び、戻す)とhabilis(適した、ふさわしい)から来ていると言われています。

つまり、リハビリテーションとは単なる機能回復ではなく、「人間らしく生きる権利の回復」や「自分らしく生きること」で、そのために行われる「すべての活動のこと」を指します。

病気、怪我なんかの心身の障害に対して、元の状態に戻るような訓練を行うことだと思われていますが、今では「障害を治す」という意味だけではなく、「障害を持った人が障害を持ったままでも」、よりよい人生を送ることができるように支援を行っていくことです。

つまり、主体は「患者」本人です。

私たちが行うのではなく、患者さんが行うすべての行動をリハビリだということです。

なので、「リハビリです」や「リハビリしましょう」など、セラピストが言うのは間違っています。正確には 「理学療法士です」 や「運動しましょう」のほうが正しいですね。

まぁ、世間的にそのほうが通用するので僕も「リハビリです~」って言いますが、知っていて使ってるのと知らないで使ってるのでは全然違います。

例えば、赤信号を渡ったらダメな理由を知った上で、車を来てないのを見て信号を渡るの、とダメな理由を知らないで何も見ないで渡ってしまうのでは意味が違いますよね。

しっかり、ここのリハビリテーションの在り方を理解した上で仕事をしてほしいと思います。

患者の問題は理学療法だけでは解決できない

よくリハビリはチームケアだと言います。まさにその通りです。

理学療法で治せることは、一時的な筋・筋膜性の問題だけです。

これをいうとめっちゃ反感買いそうですね(笑)。

ちゃんと説明しますね。

たとえば、担当として3時間の理学療法行ってもあとの21時間寝たきりだったらどうですか?

他にも、

食事を一切とらなかったら?

内科的な問題が解決してなかったら?

睡眠がしっかりとれてなかったら?

などなど

例え凄腕のセラピストでもこれらが悪かったら、治りません。

むしろ、理学療法がなくても他が良かったら治るものは治ります。

つまり、僕が言いたいのは

理学療法はリハビリテーションのほんの一部でしかないっていうことです。

そして、それよりも大事なことが先にあるということです

これだけで治そうということ自体が間違っています。

本当に患者さんを治したいなら

昔は病院勤務で自分の業務に集中していたので、有難さを感じませんでしたが、チームというのは本当に大事だなと思います。特に今は訪問リハビリを担当しているのでつくづく思います。

食事量・飲水量のチェック、服薬チェック、身体の異常のチェック、睡眠時間、運動量などなど、全部を一人でチェックしないといけません。

病院にいたときは、管理栄養士さんが栄養を管理してくれて、看護師さんが薬や全身状態のチェックをしてくれ、医師が定期的に見て血液データーや画像所見をとってくれる。なんて恵まれた環境だったんだろうと思います。

つまり、本当に患者さんを治したいなら、これらすべての視点を持っておく必要があります

全部って大変だなって思うかもしれませんが、

すべてをしなさい、ではないです。視点を持っておくということです。

例えば、新人セラピストに多いのは、「全然筋力上がらないです」と悩みを持ってきますが

「ちゃんとご飯食べれてる?」っていうとこです。意外に食べてなかったり、術後で通常以上に栄養が必要なパターンです。血液データーを取ってるならALBを定期的に見るのも大事です。全身状態が安定してないのに、過度に筋トレしても術部の治りが遅くなったり、反対に筋力が弱ることもあります。

これの場合だったら、データーと経過から管理栄養士に相談するべきでしょう。もっと栄養あげるなり、補助栄養でたんぱく質を上げるなり対応してもらうべきです。

こうやって、全身状態がちゃんとできていない状態で理学療法をやっても成果はでません

なので、広い視野を持って問題点をしっかり探ることができるようになっておく必要があります。そのためには、それぞれの職種の仕事や特徴、できることを把握しておくことが大事です。

さらに、チームとコミュニケーションを取っておく必要があります。大変かもしれませんが、定期的にカンファレンスを開いて患者の問題を共有し、それぞれの視点で解決策を探ることも大事です。

最後に

もちろん難しいこともあると思います。病院のシステムだったり、マンパワーの問題、患者自身の問題など実際は障害がたくさんあります。けれど、これから患者さんに「なんで良くならないの?」と聞かれ、しっかり答えらえるよう理学療法の知識だけでなく、色々な知識も勉強することが大事ですし、理学療法以外のこともアドバイスや他の職種と連携してできるようになれば、より患者さんのためになると思います。

新人セラピストや学生も治らないからと言って、自分のせいにしてはいけません。僕も昔はそう思って本当に患者さんに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。「きっと先輩がやってれば、良くなったのに」なんて気持ちが出てくるのもわかります。

確かに、自分の技術や知識の問題もあると思います。しかし、それをチームでフォローするのが医療の在り方です。「新人・学生だからダメなんだ」みたいなことを言われても気にせず、今自分ができる最大のことをしてあげてほしいと思います。

そして、その経験を生かして、広い視野で物事が見れるセラピストになってほしいと思います。

こんな偉そうにいってますが、僕もまだまだなので頑張ります。(笑)

では、以上になります。

最後まで見ていただいてありがとうございます。

日常のつぶやきや今後の更新もツイッターでやっているのでぜひフォローお願いします。