理学療法士が動作観察・分析を極める5つの方法

理学療法

どうも、kachanです。

今回は、学生がまず一番に躓くであろう動作分析の話をします。おすすめの本については前回の「理学療法士の臨床実習におすすめの本」で紹介させてもらっているので、今回はもっと感覚的なところの話をします。

みなさん動作観察をするときどんな風に見ていますか?

僕が最初に教えられたのは、「足部から考えると分かりやすいよ」と言われました。特に坐位以降の立ち上がりや立位、歩行については足部が地面に固定されているので細かく観察するにはトリックモーションに騙されることなく正確に観察することができます。

ですが、はっきり言ってそれは初期だけですね。ベテランの先生方ならわかると思いますが、いちいちそんなこと考えていません。正直、全部は見えてはいないっていうのが本音のところです。

では、なぜ適格な動作観察からの分析ができているのか、僕なりのやり方や考え方の話をします。

①量的な動作観察・質的な動作観察

自分の学校では量的・質的で動作観察を分けていました。

使い分けとしては、

量的はざっくりした現象だけを書いた評価

質的は細かい関節運動まで書いた評価

例えば、量的では、「歩幅は少なく、歩隔を広げた歩行で左下肢優位でスピードはゆっくり、左右の体幹のふらつきが右の方が大きい。」という風に書いてから、関節運動を書きます。

「歩幅が少ないってことは普通より股関節屈曲角度は少ないよな」とか「左下肢優位だとなんで思ったんだ?」という自問自答から、右の単脚支持時間が短いからだとか、立脚中期の股関節の内転が右下枝のほうが少ないなどなど、

自分の量的評価からの自問自答から見えてなくても答えを導き出せますし、わからないときは次はここをしっかり見ようとすることができます。

動作観察を書く上でみんな困るのが関節運動の記述だと思います。この手順のいいところは、自分が見えている現象を捉えた後に、なぜその現象が起きているのか考える一連のプロセスがあることです。そして、これをすることで自然と関節運動を意識して細かく深掘りできます。

こうやって動作観察ができれば、そのあとは「なんで右の方がふらつきが大きいんだ?」という疑問からデュシェンヌ歩行(中殿筋の低下)じゃない?とか体幹筋が弱いのか?とか色々評価も出てきます。

こうやって、見えていなくてもある程度分析することは可能です。

そして、この分析を繰り返し行っていくと思考回路が出来上がっていきます。

イメージとしては、立脚中期の反対側の骨盤の落下or同側体幹の傾斜=中殿筋を見よう

みたいな感じに現象から評価項目がでてくるようになります。

量的な部分については、箇条書きでもいいと思います。

慣れてる人は関連図みたいな感じにすると考えながら分析もできるのでオススメです。

とにかく、どんどん考えて、どんどん思考を巡らせていけば、「この現象知ってる!」となり、「これが起こる問題点はこれだから、これを見よう」っていう感じに瞬時に理解できます。そのためにも新人・学生さんはいっぱい動作観察をする必要があると思います。

②日常で動作観察をする

僕が特にしてるのは、待ってる間や電車に乗ってるときなどに周りにいる人の動作観察をしています。

例えば、立ってる人を見て「めっちゃこの人右肩上がってるな」という人を見つけたら、肩が上がってるように見える関節運動は何かなって考えます。

①体幹が左側屈してる②単純に肩甲帯の挙上③右が上がってるんじゃなくて左が下がってる

みたいな感じで考えていって他の関節の動きを見て予想していきます。

いけたらそこからその現象を引き起こす問題点の仮説やそれが起こりうる日常生活動作まで考えると、めっちゃ時間をつぶせます。(笑)

当たってるか当たってないかは問題ではありません。こうやって思考を繰り返すことが臨床で瞬時に問題点を見抜く訓練になっています。

医師でもこういう話はよくあるそうです。

正常な人のレントゲンを1000枚見てから患者のレントゲンを見ると悪いところが浮き出たように見える。

っていう話です。

これを聞いたとき、理学療法士もきっと同じなんだろうなって思いました。

③動画を撮ってみる

教える先生によってここは違うと思うんですけど、僕は動画撮ってみることは「学習」の意味では、ありだと思います。

理由としては、何度も動作をしてもらうことはできませんし、ちょっとしたことで動作ってすぐに変わってしまうので同じものを見てないことが多いです。

特に学生の実習の場合、先生がどんどん治していってしまうので、最初の動作と最後に見た動作が違うなんてことよくあります。

学習のためには、同じ動作でないと、ただ混乱してしまうだけなので、動画を撮ってそれを見ながら観察・分析をしたほうが効率的で精確です。

ですが、撮って見ることはOKですが停止やスローはダメです。

これをやってしまっては、臨床で動作を見る力はつきません。現場では患者さんは常に動いているので、そのスピードで見る癖をしっかりつけましょう。

④立体的に見る力をつける

学生の間は見学なので色々な方向から見れますが、臨床に出れば基本リスク管理のため傍にいないとダメです。

なので、一面を見て矢状面・前額面・水平面の動き、左右差を把握できるようになりましょう。

これはけっこう難しいですよ。

ですが、動きを面でなく立体で見れるようになれば一回の動作観察からたくさんの情報を手に入れることができます。

これを習得するためには、

正直慣れです(笑)。

しいていうなら見る角度を変えて見ることですかね。特に見学している学生さんなら、一面だけみてこう動いてるなってイメージしてから違う角度から見て答え合わせをする繰り返しをするといいかもしれません。

これをイメージできるようになれば、動作観察・分析はより正確になります。そして、また今度書きますが歩行介助においても役に立つ感覚です。

⑤動作をマネする

これが一番究極かもしれません。ただ単純で後ろについてマネをする。

人間は真似して成長してきた生き物です。真似をすることに関してはみんなすごい才能を持っています。

これをすると何がいいかと言うと、細切れの動作観察でなく一連の動作として体に教えることができます。そして、ちゃんと見て真似をするというプロセスが見る力を養ってくれます。

学生さんであれば、家に帰ってからもこんな感じとイメージを持っていれば、自分がその動きを真似るだけであとから、「ここがこんな現象で、関節運動がこんな感じで・・・」と自分の動きを確認しながら後付けで書くことができます。

あとは、真似をずっとしてると痛くなってくる所が出てきます。

その痛くなったところは患者さんが過剰に使ってるところです。それが痛みを訴える所と類似してたり、筋緊張が高いところだったりすれば、一個の考察ができてしまいますね。そこからあとは逆算すれば一つの問題点を抽出することができます。

最後に

色々と書いてきましたが、結局動作観察・分析は「量」です。どれだけの数をやってきたかが、ものを言います。けれど、どんなに数をこなしても、一個ずつ考えないといけません。

千回素振りをしても、何も考えずにバットを振ってれば、ただ腕が太くなるだけです。しっかり考えたうえで学習して、動作観察・分析を磨いてほしいと思います。その一つの考え方として、今日学んでくれたら嬉しいです。

もちろん、考え方ややり方はこれだけではありません。あくまでも、自分はこうやってるよっていう話なので、他にもやり方を調べて模索して自分にあったものを選択してほしいなと思います。

では、以上になります。

最後まで見ていただいてありがとうございます。

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